『アメリカの不良娘・ベッキー 』Vol. 2――禁断の“3つ目の目標”
🌊 絶景ポイントでの“危険な”寄り道
ベッキーとスターを乗せた僕たちのワゴンは、CLEARLAKE OAKSへ向かう途中、湖沿いの細い道を走っていた。
「もうすぐよ、あそこのカーブを曲がったら――」
助手席のベッキーが、景色を楽しむように窓の外を指差す。
「ほら、見えたでしょ?」
カーブを抜けた瞬間、目の前には息をのむような景色が広がった。
夕日に照らされたクリアレイクの水面は、鏡のように空の色を映し出していた。
湖の向こう岸に見える山々は、オレンジと紫のグラデーションに染まり、まるで絵画のようだった。
🎯 3つ目の目標――解禁
でも――
僕の頭の中は、違うことでいっぱいだった。
“3つ目の目標”が、もうすぐ叶いそうな予感がしたからだ。
✅ 免許取得
✅ 金髪の彼女を作る
そして――
3つ目の目標
それは……
「マリファナを経験すること。」
当時のカリフォルニアは、1980年代。
マリファナはもちろん違法だった。
だけど――
**カリフォルニアの“ヒッピー文化”**の余韻がまだ色濃く残っていたこの時代、マリファナはどこでも手に入った。
僕は、このアメリカ滞在中に**“禁断の体験”**をしてみたいと、密かに思っていたのだ。
「もしかして…ベッキーなら…?」
そんな思いが頭をよぎった時だった。
💡 車内の“怪しい”会話
「ねえ、ベッキー。」
僕は、さりげなく声をかけた。
「ん?」
ベッキーが振り返る。
「Marijuana… do you have it?(マリファナ、持ってる?)」
一瞬、時が止まった――
スターがサングラス越しに、じっと僕を見つめる。
その視線は、「コイツ…いよいよ踏み込んだな?」と言わんばかりだった。
でも、ベッキーは驚きもせず――
😏 「持ってるよ」――ベッキーの笑顔
「Yeah, do you wanna smoke?(うん、吸う?)」
来た――!!
僕の心臓は一気に跳ね上がった。
「やろう、やろう!」
日本語で思わず口をついた。
でも、ベッキーには僕の“ワクワク感”が伝わったようだ。
「いいわよ。じゃあ、アパート寄ってく?」
「Yes!!」
僕は心の中でガッツポーズを決めた。
“3つ目の目標”まで、あと一歩だ――!!
🏡 ベッキーのアパート――“未知の世界”の扉
「ここよ、私のアパート。」
30分ほど湖畔の道を走り、ベッキーの案内で辿り着いたのは、古びたアパートメントだった。
外観は少しくたびれた感じだが、周りには大きな木々が立ち並び、隠れ家のような雰囲気が漂っていた。
「スター、あんたも入るでしょ?」
スターは一瞬迷ったように見えたが、結局無言で頷いた。
🎧 サンスイのステレオと“日本製”の誇り
部屋に入ると、真っ先に目に飛び込んできたのは――
Sansui(サンスイ)のステレオセット!
「サンスイ、Made in Japan !!」
ベッキーは得意げに指をさした。
「日本製って、最高なのよ!」
「おぉ、サンスイか…こいつは渋いな。」
僕は思わず感心した。
でも、次の瞬間――
🎸 “ヘビメタ”の爆音とマリファナの準備
突然、ロック――いや、今で言う“ヘビメタ”が爆音で流れ出した。
「ベッキー!? これ、うるさすぎない?」
「気にしない、気にしない!」
ベッキーはノリノリでヘッドバンギングしながら、キャビネットの中からビニール袋を取り出した。
そして――
テーブルの上に置かれたのは、**太いボング(ガラス製の水パイプ)**だった。

「あれ…?紙で巻くんじゃないのか?」
僕の頭の中の“マリファナ体験”のイメージとは違っていた。
🧪 「これが本場のやり方よ」
「アメリカでは、こっちが主流よ。」
ベッキーは、慣れた手つきでマリファナをボングに詰め始めた。
口径5センチほどの筒の底に水が入っていて、横から斜めに突き出した漏斗のような部分に火をつける。
煙は水を通過して冷却され、吸う時にはよりスムーズになる。
「スター、先にやる?」
ベッキーが、スターに声をかけた。
「私はパス。見るだけで十分よ。」
スターは、腕を組んでソファにもたれかかったまま、冷静な目で僕たちを見つめていた。
🥴 “未知の体験”――ついにその時
「じゃあ、あなたからね?」
ベッキーが、僕にボングを差し出した。
「マジか…」
心臓がバクバクする音が、耳の奥で鳴り響いていた。
「ここまで来たんだ…引き返すわけにはいかない。」
「いくぞ…!」
僕は意を決して、ボングを口に運んだ――
🎬 次回、ベッキーの“危険すぎる提案”が明らかに!?
――Vol. 3へ続く!
